「三つどもえ」「一騎打ち」「分裂」 衆院選、複雑な対立の構図

最終更新日:2017年10月21日

画像:朝日新聞

「三つどもえ」「一騎打ち」「分裂」 衆院選、複雑な対立の構図

 22日投開票の衆院選は、希望の党が誕生したことをきっかけに、これまでの野党の構図が崩れました。選挙戦は「自民党・公明党」の与党に対し、「希望の党・日本維新の会」「共産党・立憲民主党・社民党」が議席を争う「3極」を軸に繰り広げられています。希望と立憲が計39選挙区で競合するなど、野党が一致して与党と対峙する構図が生まれなかった小選挙区を「三つどもえ型」「一騎打ち型」「分裂型」に分類しました。(withnews)

162選挙区が「三つどもえ型」 希望の党がきっかけ

演説を終えた候補者(左)に握手を求め、激励する有権者=2017年10月10日、東京都品川区、池田良撮影

 全国289の小選挙区のうち、3極それぞれの勢力からそれぞれ1人ずつ立候補する「三つどもえ型」は全体の6割近い162選挙区あります。

 三つどもえの構図は、9月25日に小池百合子東京都知事が希望結党を表明したことをきっかけに生まれました。その後、民進党が希望への合流を決め、事実上解党。民進前職や新顔、元職の多くが希望に移りました。

 ところが、希望側が民進からの合流組を選別する「排除の論理」を持ち出したことから、民進側が分裂。小池氏が合流を認めないとみられたリベラル系が中心になって立憲を立ち上げました。

 希望と維新は、相手の本拠地の大阪と東京で対立候補を立てない選挙協力をします。さらに、野党共闘に力を入れる共産が立憲、社民と重なる選挙区で次々と擁立を取り下げたため、3極化が進みました。

 三つどもえ型のうち大半は、「与党」対「希望または維新」対「共産または社民」。139選挙区あります。一方、「与党」対「希望または維新」対「立憲」は23選挙区です。

 23選挙区のうち、与党、希望、立憲が1議席を争う「与党対希望対立憲」のタイプが19選挙区。希望代表の小池百合子東京都知事の影響力が強い首都圏が中心で、立憲代表を務める前職が立候補した埼玉5区はこの構図に当てはまります。

 維新との選挙協力が決まって希望が公認候補を立てなかった大阪の選挙区は「与党」「維新」「共産または立憲または社民」の構図が多いです。立憲前職と維新前職が対決する大阪10区がその典型になります。

希望・維新の空白区は「一騎打ち型」

 「一騎打ち型」は47選挙区あります。いずれも希望と維新の空白区。共産、立憲、社民が選挙協力を進め、与党との一騎打ちに持ち込んでいます。島根1区のような「与党」対「立憲」は15選挙区。

 残りは「与党」対「共産または社民」の構図です。

一つの勢力から2人が立つ「分裂型」も

 このほか、非自民の二つの勢力のうち、一つの勢力から2人が立つといった「分裂型」もあります。このうち、希望と維新の両方から立候補している「与党」対「希望」対「維新」対「立憲または共産または社民」が23選挙区。

 「与党」対「希望または維新」対「立憲」対「共産または社民」は17選挙区あります。

「無所属」の大物勢、野党再編も視野

 民進党が分裂する中で、希望や立憲の動きと一線を画したのが、岡田克也元民進党代表や野田佳彦前首相らベテラン勢。「無所属」で立候補する道を選びました。

 岡田氏は公示日の演説で、「野党の分裂は本当に残念だが、そういう中で大きな塊を作っていく大事な選挙だ」と指摘。「中核になるのが無所属で勝ってきた議員たちだ」と述べました。視線の先には、衆院選後の野党再編があります。