若い人の投票率が低かろうが、その人たちに向けた政策を作らないと日本の未来はない|日本維新の会 党首 松井一郎氏インタビュー

最終更新日:2017年10月18日

若い人の投票率が低かろうが、その人たちに向けた政策を作らないと日本の未来はない|日本維新の会 党首 松井一郎氏インタビュー

 今月10日公示、22日に投開票が行われる衆議院選挙。北朝鮮情勢の緊迫化や消費税率の10%への引き上げ、森友・加計学園に関する追及、希望の党の結党と民進党との合併、立憲民主党の結党など様々な側面から注目を集めていますが、各党は今回の衆議院選挙をどのようにとらえ、どのような戦い方を考えているのでしょうか。(選挙ドットコム編集部)

 選挙ドットコムでは各党に取材を行い、インタビュー動画を掲載するとともに共通して回答のあった項目を要約し、記事化しました。(取材日は10月9日)

-選挙ドットコム編集部

 今回の衆議院選挙における争点は何だとお考えでしょうか?

-日本維新の会 党首 松井一郎氏(以下、松井氏)

 「消費増税を認めるかどうか」です。安倍総理は2年後の2019年に消費増税を行い、その税金を使って教育無償化を実現すると言っています。これに対し、2点考えていることがあります。

 1点目は、増税しなくても教育無償化は実現できるということです。

 私は大阪府知事として、大阪で行政を預かっています。大阪府・大阪市の場合は、幼稚園・保育園・私学を含めた高校まで、実質教育は無償になっています。高校は6年前から私学も無償です。それでも大阪では府民の皆様に増税をお願いしていませんし、10年間ずっと黒字でやりくりをしてきており、借金を積み上げてはいません。我々がやったような改革を全国で行えば、増税なしでも教育無償化は実現できるということです。

 もう1点は、国会議員が国民との約束を守っていないのに、国民に対して危機感を煽り、増税をするのは認められないということです。国民の皆様にも声をあげてほしいと思います。

 2011年に東日本大震災が起こりました。東北を復興させるために、当時の民主党政権は復興増税を設けました。これが今でも続き、あと40年ほど続きます。そのあと消費税が5%から8%になりました。国会議員は復興増税とはいえ負担をお願いするのですから、自身が報酬を削って身を切ることで覚悟を示そうと、増税と同時に報酬を2割カットしました。ところが2014年、報酬2割カットを国会議員はやめてしまいました。

 ですが、増税はずっと続いています。消費税は10%になるんです。復興増税もあと40年続きます。国会議員だけが一方的に約束をなかったことにしているわけですよ。納税者は納得できないですよね。国民がこれに納得してしまえば、日本はこれからお金が足りない時はどんどん増税する、大増税国家になってしまいます。

 私は以上の2点から、消費増税は凍結ということを申し上げています。

 今日も党首討論がありました。自民党から共産党まで、2012年の国会議員の身を切る改革の約束についてどう思っているんですか、と聞くと、全政党が知らん振りをするんですよ。

 我々は国民の皆様の税金を預かって行政を運営しているんです。増税に対しても、政治家がどういう意識を持っているかが一番大事なところなのに、全政党が自分の立場について甘く考えている。ここを変えていきたいですね。

-選挙ドットコム編集部

 若い世代は投票率も低く、政治に無関心だと言われます。政治が「若者に向いていない」との声もありますが、どのように思われますか?

-松井氏

 これについては、私と橋下徹氏が大阪維新の会を作ったときから、若者の皆様が投票に行かないからと言って、投票に行く世代にばかり受ける政策にするのはやめよう、日本の将来のために次の世代に向けた政策が必要だと言う風に話をしていました。

 若い人の投票率が低かろうが、その人たちに向けた政策を作らないと、日本の未来はありません。ですから大阪では一番力を入れているのは現役世代です。

 例えば、現役世代に負担がかかっているもののひとつは教育費ですから、大阪で教育無償化をスタートしたわけです。

 もう1つは教育の機会平等です。やはり家庭には収入格差があり、それは教育格差と相関関係があります。しかし、豊かな家の子でも苦しい家の子でも自分の行きたい学校や自分の受けたい教育を選べる、同じスタートラインに立てるようにして、自分の受けたい教育を受けてほしい。そして夢を叶えてくれることで自立する人になって、納税者として次の世代を順番に支えてくれる。そういうことが重要だと思っています。

 ですから、若い人たちに言いたい。我々は未来を見て政策を決めてきました。政治家は投票率の高い世代にシフトするような税金の使い方をします。やっぱり当選したいからです。当選したいがためにあちらこちらの政党に右往左往している人が今もいるでしょう。当選したいがために、投票率の高い世代に弱い、そういう政治家ばかり選ばないように、ぜひ皆様に政治に興味関心を持ってもらいたいですね。

-選挙ドットコム編集部

 2055年には人口が1億人を割り込むと言われています。その時、日本はどのような社会になっているとお考えでしょうか?

-松井氏

 まず、人口が減るというのは、全てが悪いことではありません。人口が減る中で一番問題なのは、支えられる側が増えるということです。社会保障費税がどんどん増えて、そしてそれを支える側の現役世代が少なくなってしまう。ここが一番の問題です。

 私たちが今取り組んでいるのは、2025年に大阪で万博をやろうということです。テーマは「命輝く未来社会のデザイン」。これは何かというと、人生最後まで自立できるような体質改善をしていこう、そのための技術やサービスを生み出そう、ということです。先進国はどの国でも超高齢化社会に突入しています。技術やサービスが生み出されれば、三方が得をするのです。

 まずは当事者。自身が高齢になったとき、元気に年を重ねられれば本人が一番うれしい。そして社会保障費が抑えられます。その技術やサービスは世界中にニーズがありますから、新たな産業を興せます。

 2055年に人口は減るでしょう。その中でありとあらゆる英知を集めて人生を最後まで自立して楽しめるような、そんな形を作りたいと考えています。

 ビジョンを掲げるだけではなく、準備もしていますよ。大阪では、大阪市立大学と大阪府立大学を統合しようと動いています。子供の人口が減りますから、より魅力ある大学に変えていかないといけません。もちろん歴史は大事ですが、学生が行きたい学校を作る方が大事です。

 2つの大学にはそれぞれ突出した研究成果を持っている学部があります。市立大学は医学部。府立大学には獣医学部があります。医学部と獣医学部を両方持つ大学は僅かしかありません。これからバイオテクノロジーや再生医療の発展にあたり、獣医学部は重要なポジションを占めることになります。将来に向けてやるべきことを我々は実施しています。

※インタビュー動画本編では、上記の回答の他、「大阪府知事と政党の代表を兼務する難しさ・やりがい」「国会議員が守っていない約束とは?」等についてもお話いただいています。ぜひあわせてご覧ください。

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2017/11/18付け