一番大事なのは信用と実現可能性|自民党 政調会長岸田文雄氏インタビュー

最終更新日:2017年10月18日

一番大事なのは信用と実現可能性|自民党 政調会長岸田文雄氏インタビュー

 今月10日公示、22日に投開票が行われる衆議院選挙。北朝鮮情勢の緊迫化や消費税率の10%への引き上げ、森友・加計学園に関する追及、希望の党の結党と民進党との合併、立憲民主党の結党など様々な側面から注目を集めていますが、各党は今回の衆議院選挙をどのようにとらえ、どのような戦い方を考えているのでしょうか。(選挙ドットコム編集部 )

 選挙ドットコムでは各党に取材を行い、インタビュー動画を掲載するとともに共通して回答のあった項目を要約し、記事化しました。(取材日は10月5日)

-選挙ドットコム編集部

 今回の衆議院選挙における争点は何だとお考えでしょうか?

-自民党 政調会長岸田文雄氏(以下、岸田氏)

 北朝鮮問題や再来年から引き上げが予定されている消費税。こういった問題がある中、衆議院議員の任期は来年の12月までなので、総選挙は「今年やるか、来年やるか」のいずれかということになります。そして、タイミングの問題として、やはり「今」やることが大事だという観点から選挙に取り組むことになったと受け止めています。

 北朝鮮問題、あるいは少子高齢化といった我が国最大の課題に立ち向かうために何をすべきか、そしてその財源として消費税をどうするべきかと言ったことについて、しっかり国民の皆さんに訴えていく。これは私たち自民党の大事な役割です。

 その際に強調したいのは、過去いろんな選挙においてあらゆる政策・公約が打ち出されましたが、やはり一番大事なのは信用と実現可能性です。言いっ放しに終わってしまったら後で悔やむことになります。信用と実現可能性を大事にしながら、大きな課題に対して自民党としてどう考えているのかしっかり訴え、国民に選択肢を示していきたいと思います。

-選挙ドットコム編集部

 若い世代は投票率も低く、政治に無関心だと言われます。政治が「若者に向いていない」との声もありますが、どのように思われますか?

-岸田氏

 世代ごとに様々な不満や希望を政治に対して持っておられると思います。30代、40代の働き世代の中には、世代間の不公平感のようなものを強く感じておられる方もいらっしゃるかもしれません。

 日本の社会制度は、世代ごとで支え合うという仕組みになっています。これから少子高齢化が進んでいきますと、働き盛りの方々の負担がますます大きくなってしまうのではないか、と不公平感を感じるという声には真摯に耳を傾けなければいけません。

 特に、今、「人生100年時代」と言われています。世代間の感覚も変わってくる可能性があります。人生100年時代に相応しい全世代型の社会保障を考えていかなければいけないのではないか、こういった点も先日まとめた自民党の政権公約の中に盛り込ませていただきました。

 様々な世代からいろいろな声が寄せられています。人生100年時代に相応しい様々な声を吸収できる政策を打ち出していかなければならないと考えています。

-選挙ドットコム編集部

 2055年には人口が1億人を割り込むと言われています。その時、日本はどのような社会になっているとお考えでしょうか?

-岸田氏

 人口が減少していく、これは日本の歴史の中でも経験したことがありません。こうした中で、いろいろなことを考えていかなければならないのですが、例えば2055年、1億人を切るという時代になった時に、人口の多さだけでどんな世の中になったかを判断するとなかなか難しいことです。

 その間に科学技術もどんどん変化しているでしょうし、生活の便利さもどんどん変化していると思います。世界の情勢も、どんな国が力を持っている時代になっているのか、エネルギー事情がどうなっているのか、それから気候変動などの自然環境がどうなっているか。私たちの生活には色々な要素が絡んでいるんです。

 その時にどんな生活になっているか、時代を見通すのはなかなか簡単ではないんです。しかしながら、だからこそ、将来を見通す努力も大事だと思っています。

 私は今、自民党の政務調査会長を務めていますが、就任してまずやったことは、「未来戦略研究会」の立ち上げ準備です。私の場合は2050年を目標に置きましたが、先ほど挙げたような、いろいろな要素を考えると私たちの生活はどうなっているのか。

 日々の法律あるいは予算、こういったことはもちろん大事ですが、目先のことにばかり囚われていたのでは未来が見えません。研究会がスタートする前に選挙になってしまったので実際にはまだ始まっていませんが、2050年の未来まで思いを巡らせて、どんな世界なんだろうかな、というイメージを持つ。その上で、ぜひ自民党としても未来に向けた課題に取り組んでいきたいです。

 今の状況から、様々な課題を積み上げて未来を考えることも大事でしょう。同時に、どんな未来が想像されるのかと想像して、未来の側から逆に今を考える。両方の発想が大事だと思っています。

-選挙ドットコム編集部

 次期衆院選では投票率の低下の可能性が懸念されています。なぜ、有権者は投票率に行かないのでしょうか?また、どうすれば投票に行く有権者が増えるとお考えでしょうか。

-岸田氏

 投票率の低さについては、重大な問題として捉えています。ただ、原因については世代ごとにも違うでしょうし、様々な原因が絡んでくるので、一口で投票率の低さはこうすれば良いと言うものでもありません。

 投票年齢も18歳まで引き下げられました。初めて政治に関わる投票権を得られた方は、 自身がどの様に政治に関わってくるのか、 当然、戸惑われると思います。せっかく得た投票の権利を、まず使うことを考え、そして自分が投票しようと思ったら当然政治について考えるでしょう。政治について考えたならば何か物を言いたくなるでしょうから、いろんな意見を発してもらう。そうした形で政治に関心を持ってもらって投票や政治に関わってもらうことも大事でしょう。

 また何よりも、政治に直接関わっている我々のような立場の人間が政治の魅力をしっかり研ぎ澄まし、そして、的確に伝えていける様な説明能力を持つということも大事です。我々がしっかりと魅力ある選択肢を示して、国民の皆さんに分かりやすく説明できる能力を身につけ、政治に関心を持ってもらうよう努力することは、最も大事なことなのではないかと思います。

 投票する側、される側、いろんな世代それぞれの立場で、政治について考え、そして努力をする。こういった積み重ねが全体の投票ということになるんだと思います。

※インタビュー動画本編では、上記の回答の他、「政策パッケージとは?」「選挙の意義」等についてもお話いただいています。ぜひあわせてご覧ください。

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