衆院選、もう一つの投票「国民審査」 意外と面白い?公式サイト

最終更新日:2017年10月15日

画像:最高裁判所の正門=東京都千代田区、朝日新聞

衆院選、もう一つの投票「国民審査」 意外と面白い?公式サイト

 衆院選が公示され、12日間の選挙戦が始まりました。投票日には候補者や政党への投票に加え、もう一つの投票があります。それが、最高裁判所裁判官の国民審査です。全国の裁判所のトップである最高裁の裁判官を国民が判断します。とはいえ、普段はなかなか接点がない最高裁の裁判官。実は「公式サイト」には裁判官のプロフィールだけでなく趣味なども掲載されていて「ピラティス」や「パソコンマニア」など「素顔」が垣間見えます。「憲法の番人」にふさわしいかどうか国民がチェックできる貴重な機会。今回は前回の衆院選後に任命された7人が対象です。(withnews)

辞めさせたい場合に「×」を記入

 最高裁の裁判官は15人。内閣が任命した、裁判官や弁護士、検察官出身などの人たちで構成されます。

 国民審査は、憲法に基づき、就任後初の衆院選で受けることが決まっています。今回は2014年12月の衆院選後に就任した小池裕氏(66)=裁判官出身▽戸倉三郎氏(63)=裁判官出身▽山口厚氏(63)=弁護士・学者出身▽菅野博之氏(65)=裁判官出身▽大谷直人氏(65)=裁判官出身▽木沢克之氏(66)=弁護士出身▽林景一氏(66)=行政官出身、の7人が総務省の中央選挙管理会から告示されました。(くじで決められた告示順)

 衆院選と同じように、11日から期日前投票もありますが、投票の仕方は、衆院選とは異なります。「辞めさせたい」裁判官がいる場合に、名前の上の欄に「×」を書く方式です。何も書かなければ信任とみなされますが、「○」を書いてしまうと無効になってしまうので、注意が必要です。

国民審査の投票用紙(見本)。やめさせたい裁判官がいたら、名前の上の欄に「×」を書く=東京都選挙管理委員会提供

辞めさせられた裁判官はゼロ

 投票した人の過半数が、「辞めさせるべきだ」となれば、その裁判官は辞めさせられることになります。しかし、これまでに辞めさせられた裁判官は一人もいません。

 また、審査を受けると次の国民審査は10年後。最高裁裁判官はほとんどが60歳を過ぎてから就任し、70歳に定年を迎えるので、信任を得られれば定年まで続けられることになります。

司法について考える機会に

参院選「一票の格差」訴訟の判決を出す最高裁大法廷=2014年11月26日、東京都千代田区、朝日新聞

 最高裁の判決や決定は全国の裁判所の判断に大きな影響を与えるだけに、その裁判官をチェックできる国民審査は貴重な機会です。しかし、衆院選候補者のように選挙活動をするわけではないので、どうしても選挙の陰に埋もれがちです。

 ただ、最高裁裁判官としてかかわった主要裁判や自身の心構えなどを載せた「審査公報」は選挙公報と同様に各家庭に配られますし、最高裁のホームページには「好きな言葉」や「印象に残った本」など人柄の一端が分かる情報も記載されています。

 例えば、今回、国民審査の対象ではない裁判官を見てみると……。

 岡部喜代子氏の趣味は「少々,版画制作を致します」。鬼丸かおる氏は「ピラティス」。山本庸幸氏は「パソコンをWindowsの前のMS-DOSの時代から扱っているマニア的なユーザー」と書いています。

 好きな本にも個性が出ています。山﨑敏充氏は中勘助の『銀の匙』。池上政幸氏は城山三郎『冬の派閥』を挙げています。

 こうした情報を参考に、司法についても考える機会にしてもらいたいと思います。

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