夫婦別姓、世界の状況は?賛否の理由は? 16日最高裁判決

最終更新日:2015年12月12日

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夫婦別姓、世界の状況は?賛否の理由は? 16日最高裁判決

「夫婦別姓を認めない」、「女性は離婚後6カ月間再婚ができない」と定めた民法の規定が違憲かどうか争われた訴訟で、最高裁大法廷は12月16日に判決を言い渡します。2つの規定について初の憲法判断を下すとみられます。世論調査では賛否が割れる「選択的夫婦別姓」について、世界の状況や賛否の意見をまとめました。

選択的夫婦別氏制度とは,このような夫婦は同じ氏を名乗るという現在の制度に加えて,希望する夫婦が結婚後にそれぞれの結婚前の氏を名乗ることも認めるというものです。

選択的夫婦別氏制度(いわゆる選択的夫婦別姓制度)について(法務省)


「夫婦別姓」を選択できない国は少数派

同姓だけを強制する国はほとんどなく、国連の女性差別撤廃委員会は日本に対し、法改正を繰り返し勧告している。

【図解・社会】各国の姓に関する法制(2015年11月)(時事通信)

日本の他に夫婦同姓としているのは慣習によるジャマイカと、宗教や地域によって制度が異なるインドのヒンズー教徒くらいだ。

【図解・社会】各国の姓に関する法制(2015年11月)(時事通信)

1975年の「国際婦人年」以後、各国で女性が自立した社会人として、職業をはじめあらゆる分野に進出するのに対応して、夫婦別姓、あるいは双方の姓をつなげた結合姓を選択する自由を認める法改正が、イタリア(1975)、オーストラリア(1981年および1986年)、デンマーク(1981)、スウェーデン(1982)、ドイツ(1993)などで行われた。

夫婦別姓(コトバンク)


子供の姓はどうなる?

仮に夫婦別姓を選んだ場合、子どもの姓はどう決めるのでしょうか。

いろいろな考え方がありますが,平成8年の法制審議会の答申では,婚姻の際に,あらかじめ子どもが名乗るべき氏を決めておくという考え方が採用されており,子どもが複数いるときは,子どもは全員同じ氏を名乗ることとされています。

Q8 別氏夫婦を認めたときの子どもの氏は,どうなるのですか。(法務省)


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「夫婦別姓」が求められる理由は?

なぜ「選択的夫婦別姓」が求められるのでしょうか? また、現在でも「事実婚」や「旧姓使用」を選ぶ人がいますが、それらにどのような不都合があるのでしょうか?

一人っ子同士の結婚のような場合に,氏を変えることが事実上結婚の障害となったり,(2)結婚に際して氏を変えることによって,本人の同一性が確認できなくなり,職業生活上不利益を被るといった事態などが生じています。

選択的夫婦別氏制度(いわゆる選択的夫婦別姓制度)について(法務省)

事実婚の場合

婚姻届を提出しない夫婦の法的地位はとても不安定なんです。ですから私たちは基本的なルールを決め契約書を作成しました。2人の財産はどうする、子供ができたらどうする、相手が浮気した場合はどうする……など。

なぜ「夫婦別姓」は認められないのか? 事実婚夫婦に聞く、賛成派と反対派の対立(wotopi)

旧姓使用の場合

結婚すると、公的には戸籍上の氏(多くの場合夫の氏)が使用されることとなり、運転免許証や保険証、年金手帳などの公的書類については旧姓を使用することはできません。

旧姓を使い続けることで 不都合はある?(国民生活センター)(PDFファイル)

銀行口座やクレジットカードを旧姓のまま利用し続けることは、法律上違法となることはありませんが、実際には不都合が生じることが多くあります。

旧姓を使い続けることで 不都合はある?(国民生活センター)(PDFファイル)


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今回の訴訟の争点は

弁論で原告側は「多くの女性は改姓を強いられたと実感している。規定は憲法13条に由来する氏(姓)の変更を強制されない自由を侵害し、婚姻の自由を保障する憲法24条にも反する」と主張。国側は「憲法を根拠に、国民に選択的夫婦別姓制度の創設を求める権利が保障されているとは言えない」と反論した。

夫婦別姓訴訟で弁論=再婚禁止期間も-年内にも憲法判断へ・最高裁大法廷(時事通信)

第750条 夫婦は、婚姻の際に定めるところに従い、夫又は妻の氏を称する。

第2節 婚姻の効力(法庫)


世論調査では

「夫婦別姓」を選択できるようにすることに「賛成」との回答は51%で、「反対」の36%を上回った。

夫婦別姓賛成51% 「同姓を選択」73%(毎日新聞)


賛成派の意見

世界的には同性婚の広がりなどがみられるように結婚観が多様になり、家族のあり方として夫婦が同じ姓を名乗ることを全ての夫婦に対して法律が一律に規定することが妥当なのかどうかが問われているのではないだろうか。

選択的夫婦別姓は基本的人権-「個」のアイデンティティ守る重要性(土堤内昭雄) - 個人 - Yahoo!ニュース

別姓を選択したい人は別姓にして、同姓を選択したい人は同姓にすればよく、選択肢が増えるだけのことだと思う。別姓を認めないことで何の利益があるのだろう。家族の一体感が損なわれるというが、現に国際結婚をすれば基本的に別姓だし。

「夫婦別姓、認めるべき?」という意識調査に寄せられた意見(今年2月20日~3月12日)

わたしが別姓に賛成なのは、結婚したときの手続きが結構面倒くさい。旧姓で仕事をしているので、通帳等は戸籍上の姓と旧姓のどちらもわたしだということの証明をしなくてはならない。単にプライドとか意識の問題ではなく、あらゆる手続きが面倒臭い。旧姓のままの休眠口座とか、普段あまりつかわないカードなんかを、何年かたってから変更する時は、戸籍謄本とりにいかないといけない。男の人にはわからないと思う。

「夫婦別姓、認めるべき?」という意識調査に寄せられた意見(今年2月20日~3月12日)


反対派の意見

確かに仕事をする上での不便さなどは解決していくほうが望ましいですが、そこは通称を用いればいいわけですし、「今」を少し平等で便利にするために、長期的視点で見た「これからの時代」に大切なことを疎かにしてはならないと思います。

選択的夫婦別姓「反対しないが自分はしない」という人が多い結果に。(源馬謙太郎) - BLOGOS

夫婦別姓問題は二人だけの事でないのでは?と思う。子供はどちらの姓を名乗るのか?って問題も生まれてくる。戸籍上同姓にして旧姓を名乗っていれば良いのではないだろうか?別姓を名乗る自由が有るべきと考える方も多いと思いますがそもそも結婚とはどちらかの姓を名乗る決心のようなものだと思う。

「夫婦別姓、認めるべき?」という意識調査に寄せられた意見(今年2月20日~3月12日)

日本のシステムはすでに夫婦同姓を組み込んでいて社会に浸透している。これを変えるとなるとまた莫大な税金が使われる気がするんですけど、そこまでして変える必要があるのかな?

「夫婦別姓、認めるべき?」という意識調査に寄せられた意見(今年2月20日~3月12日)


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